こんにちは、ぱぱけん (@yi_ki411) です。
一級建築士ってどのくらいの年収なんだろう?どういう環境で働いているの?
そんな疑問をお持ちの方がいるかと思います。本記事では、一級建築士の平均年収や働く環境についてご紹介します。
- 一級建築士の平均年収を知りたい!年齢別でも確認したい!
- 女性の一級建築士の年収がどれくらいか知りたい!
- 自営の一級建築士の年収がどれくらいか知りたい!
- 一級建築士がどういう環境で働いているかを知りたい!
※一級建築士試験については下記の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。
結論:一級建築士は高い年収が期待できる!
結論から言いますと、一級建築士は高い年収が期待できる職種といえます。
一級建築士の年収は平均より高い水準となっており、職種別の年収ランキングでは129種中、10位です。
ただし建設業界の需要の増減によって一級建築士の需要も変わるため、年収の推移も若干の変動はあります。
一級建築士の平均年収(全体)
厚生労働省が毎年行っている「賃金構造基本統計調査」の結果で一級建築士の年収を確認することができます。
2019年の調査結果によると、一級建築士の平均年収は702万8800円となっています。
(※年収は(きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額)で算出しています。)
あくまでも平均値ですので、年齢や経験年数、働く環境によって差はありますが、国税庁が発表した「令和2年分民間給与実態統計調査結果」では、日本人の平均給与は433万円となっており、一級建築士の平均年収が高い水準であることがわかります。
年齢別で見る平均年収額
年齢による年収の差や推移を見てみましょう。
さきほどご紹介した「賃金構造基本統計調査」では年齢別の年収額も確認することができます。
年齢別 | 平均年収額 |
---|---|
年齢計 | 718万円 |
20~24歳 | 387万円 |
25~29歳 | 559万円 |
30~34歳 | 797万円 |
35~39歳 | 755万円 |
40~44歳 | 826万円 |
45~49歳 | 782万円 |
50~54歳 | 742万円 |
55~59歳 | 801万円 |
60~64歳 | 632万円 |
65~69歳 | 458万円 |
70歳~ | 524万円 |
※賃金構造基本統計調査 2019年結果より
30歳~50歳台までは800万円近い年収となっていることがわかります。
年収1,000万円も夢ではありませんね。
40歳前半の年齢層が最も高年収
40~44歳台が826万円と高い平均年収額になっています。
企業によって様々ですが課長級に昇格する平均年齢が40歳前後と言われています。いわゆる「管理職」層の始まりがこのあたりです。逆に言えば、このあたりの年齢層までは課長級未満の人(※ここでは平社員と呼びます)も混在しており、平社員までは残業代が付加されるため、このあたりが平社員のピーク=高年収になります。
上記2つの理由で、この年齢層の年収を押し上げているのではと推測します。
50歳後半で再び高年収に!
55~59歳台で再び800万円台の平均年収額になっていますが、部長級クラスや、ゼネコンでは現場の所長クラスの年齢層であるため、平均を押し上げているのではと考えられます。
女性の一級建築士の平均年収は?
「賃金構造基本統計調査」では男女別の年収も確認することができます。
男性 | 女性 |
---|---|
718万円 | 607万円 |
一級建築士の男性と女性の年収差は約110万円。
差が大きいと思われる方もいるかもしれませんが、実は他職種の年収差と比較すると一級建築士の男女の年収差は少ないほうなのです。働く環境や時間の違いによる差だと考えられますが、女性でも比較的高い年収を得ている方が多くいるという結果となっています。
私の勤めている会社でも女性の一級建築士が多く活躍されていますよ。
自営業の場合の年収は?
一級建築士で自営というと個人設計事務所を開設したり、コンサルティング業務を行ったり、その他のフリーランスとして活躍するなど、多種多様です。
ですので、平均年収はピンキリというのが実情です。
設計事務所であれば受注実績によりますし、規模にもよります。また、利益をどれくらい出せるのかにもよります。経営者になるわけですから、官公庁や企業に勤める一級建築士とは少し違いますね。
経営がうまくいかなければ年収200~300万など、一級建築士の平均年収より低い年収になってしまう可能性もあります。
著名な建築家のように、全国・海外で活躍できるようになれば、数千~億単位の年収もあり得ます。
一級建築士が働く環境
一級建築士の年収は働く環境によって変わります。一級建築士はどのような環境で働く場合が多いのでしょうか。
設計事務所
大手の組織系設計事務所または有名な個人設計事務所で働く場合、国内外の大型プロジェクトに携わる機会もあり、安定した収入が見込めるでしょう。
ただし、ゼネコンなどと比較するとそこまで高収入とまではいかないようです。
また、大手のゼネコンにも設計部門があり、一級建築士事務所を構えています。大手ゼネコンでは「設計施工」で受注(設計~施工までをゼネコンが一括で受注)する場合もあり、幅広く案件に携われるでしょう。
※設計事務所については下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
ゼネコン(総合建設会社)
ゼネコンではさきほど紹介した設計部門はもちろん、施工管理職でも一級建築士が重宝されます。
最近では、
- 設計図書において現場代理人に一級建築士の指定がされている
- 一部の官庁案件では一級建築士の資格が必要
- 一部の自治体における届け出に一級建築士の資格が必要
といった場合があり、施工分野における一級建築士の人材需要があります。
大手ゼネコンであれば大型プロジェクトを絶えず受注しているため、安定した収入が見込めます。現場の所長クラスになると年収1,000万円超になるようです。
また、近年のゼネコンは建設業界だけでなく、機械分野や農業分野など、多方面の分野に事業を拡大しています。そのような新しい事業においても、一級建築士としてコンサルタントまたはオブザーバーとしての活躍が期待でき、仕事が尽きない業界であるといえます。
自営(設計事務所の設立など)
個人で一級建築士として自営をする手もあります。個人設計事務所を設立する場合が多いですね。
事業が成功すれば一級建築士の中でもさらに高い水準の年収を得ることができますが、成功できるのはごく一部です。また、建築士事務所を設立するには「管理建築士」の資格が必要です。
まとめ
本記事では一級建築士の年収について解説しました。
一級建築士は高度な国家資格である分、需要も高く年収は高い水準となっています。是非取得してキャリアアップを目指しましょう!